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2015年10月29日 (木)

8月のメンバーお勧め本1

Dsc02025_221x320手毬オススメ
いちご戦争
 今日マチ子 河出書房新社

コミック本より薄くて小さい。文庫本より縦長だ。
白いシーツの中にカーキー色の戦闘服を着たおかっぱの少女が、
大きないちごを抱えて眠っている。
心許ない眠りを感じさせる表紙そのままに、ページをめくれば、
軍服に身を包んだ少女たちが、お菓子の兵器と闘いフルーツの血を流す。
淡い色調で描かれたイラストが現れる。
           
お菓子たちに託された想いは苦くて痛い。小さい日記帳のような本が手の中で重くなる。
少女にとってやめたくてもやめられないのが甘いお菓子。
戦争も同じではないか。著者はそう連想したという。
闘いから一番遠いイメージの少女たちが戦闘に出かけて傷つく。
そんな世界がそう遠くないところに来た現実に、ひやりとした。
日本漫画家協会賞、大賞受賞作。カーツーン部門。


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アコさんオススメ
橘花抄 葉室麟著 新潮文庫

福岡藩黒田家の存続継承お家騒動の中,
権勢をふるっていた立花重根と弟も巻き込まれていく。
両親を亡くし重根に引き取られた卯乃は、
父の死に重根が絡んでいたことをショックを受け失明する。
やがて粛正が始まり、立花家も追い詰められていく。
登場人物に、これでもかと襲いかかってくる苦境が痛ましくもあるが、
一途な女の愛と武士として己の信じる道をゆく男の生き方が、
鮮烈で清々しく胸に迫ってくる。

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