« 9/10月のメンバーお勧め本 | トップページ | 参考文献 『アイルランド紀行』 栩木伸明著 中公新書 »

2016年1月 9日 (土)

9/10月のメンバーお勧め本

Komichi2

コミチさんおすすめ
漱石の倫敦、ハワードのロンドン 東 秀紀著 中公新書

1900年前後の2年間、イギリスはロンドンに留学した夏目漱石について、
多くの参考文献をもとに描かれている。
当時、ロンドンの環境は近代の合理主義が生み出したものに汚染されていた。
それでも漱石は古き良き時代(ビクトリア朝)の文化をもとめてロンドンをさまよう。
ちょうど、その頃、高等教育を受けたわけでも、建築科の勉強をもしたわけでもない、
下層中産階級のエベネザー・ハワードという、
自称社会改革者がロンドンの田園都市構想を考えて、実行しようしていた……。
漱石の『私の個人主義』がイギリスの自由と秩序を尊ぶ国のあり方と無関係ではなく、
ハワードが田園都市計画を実践する第一歩を進んだこととも
無関係でなかったと考えられる。
若者の論述の巧みさによって、難解な事情も理解できるすばらしい学問書である。
一読をおすすめします。

« 9/10月のメンバーお勧め本 | トップページ | 参考文献 『アイルランド紀行』 栩木伸明著 中公新書 »

メンバーお勧め本」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 9/10月のメンバーお勧め本:

« 9/10月のメンバーお勧め本 | トップページ | 参考文献 『アイルランド紀行』 栩木伸明著 中公新書 »

2020年12月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

ウェブページ

最近のトラックバック

無料ブログはココログ